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状態空間(じょうたいくうかん、)あるいは状態空間表現(じょうたいくうかんひょうげん、)は、制御工学において、物理的システムを入力と出力と状態変数を使った一階連立微分方程式で表した数学的モデルである。入力、出力、状態は複数存在することが多いため、これらの変数はベクトルとして表され、行列形式で微分代数方程式を表す(力学系が線形で時不変の場合)。状態空間表現は時間領域の手法であり、これを使うと複数の入力と出力を持つシステムをコンパクトにモデル化でき、解析が容易になる。周波数領域では、 個の入力と 個の出力があるとき、システム全体を現すには 個のラプラス変換を書かなければならない。周波数領域の手法とは異なり、状態空間表現では、線形性と初期値がゼロという制限は存在しない。「状態空間」は、その次元軸が個々の状態変数に対応することから名づけられている。システムの状態はこの空間内のベクトルとして表現される。 == 状態変数 == 状態変数は、任意の時点でシステム全体の状態を表せるシステム変数群の最小の部分集合である。状態変数群は線形独立でなければならない。すなわち、ある状態変数を別の状態変数群の線形結合で表すことはできない。システムを表現するのに必要な状態変数の最小個数 は、一般にそのシステムを定義する微分方程式の次数に等しい。システムが伝達関数形式で表されるとき、状態変数の最小個数は伝達関数を適切に約分したときの分母の次数に等しい。状態空間実現(state space realization)を伝達関数形式に変換することで、システムについての内部情報を失う可能性があるが、状態空間実現では不安定なはずなのに安定しているシステムを説明できることがある。電気回路では、状態変数の数は回路内のエネルギー蓄積部品(コンデンサやコイル)の個数と同じであることが多い(常にそうとは限らない)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「状態空間 (制御理論)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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